【必要なし】ピアノ導入教材「バイエル教則本」は子供の音楽人生を狂わせます

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ピアノを習う人は、
「バイエル」を耳にした事があると思います。

ピアノ導入教材として、
「バイエル教則本」を使用されているケースも少なくありません。

高度経済成長期の頃は、
バイエルが当たり前のように使用されていたみたいです。

しかし、
このバイエル教材は、場合によっては危険な教材でもあります。

今回は、
バイエル教則本のデメリットについてお話したいと思います。

【下記の方へオススメの内容です】

・ピアノを習ってみたい方
・子供にピアノを習わせたい保護者の方
・将来、ピアノを指導したい方

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目次

「バイエル教則本」の構成

バイエル教則本は、
全106曲から構成されています。

また、
「こどものバイエル」として上巻と下巻に分かれている本も有ります。

下巻は44番から始まります。

上巻は、
右手の練習⇒左手の練習⇒両手の練習から導入する内容となっています。

【豆知識】「バイエル教則本」とは…

フェルディナント・バイエル(Ferdinand Beyer:1806-1863)という
ドイツ人の作曲家が、
ピアノ教則本として制作。

・1851年に、ショット社から出版されている。

「バイエル教則本」の欠点

バイエル教則本には、
ピアノ導入教材として下記のデメリットがあります。

【Ⅰ】最初は片手ずつの練習がほとんど
【Ⅱ】5本の指のポジションが固定されている
【Ⅲ】黒鍵を使用するのが遅すぎる!!
【Ⅳ】フラット(♭)構成の曲が少ない
【Ⅴ】短調の曲が少なすぎる!!
【Ⅵ】恐怖の和音構成
【Ⅶ】何故か、100番辺りから難易度が高くなる。
【Ⅷ】とにかく、つまらない!!

では、
それぞれの欠点について詳しくお話しましょう。

※これより、作品番号が登場します。
すべて原典版の数字で統一させていただきます。
(楽譜の出版社によって、難易度により番号が異なります)

【Ⅰ】最初は片手ずつの練習がほとんど

「こどものバイエル」上巻では、
「右手の練習」⇒「左手の練習」⇒「両手の練習」へと進みます。

両手の練習が終わると、
変奏曲が登場して、また片手の練習に戻ります。

ピアノをひく場合は、
最初から「右手・左手」の両手を均等に使用する事が上達の近道です。

【Ⅱ】5本の指のポジションが固定されている。

上巻(1から43番)では、5本の指の動きがそのまま固定されてしまいます。
下巻からは、徐々に指のポジションが広がっていきます。

特に53番からは1オクターブの移動が登場します。
実際に音階(スケール)が弾けるようになるのは、下巻の65番からになります。

【Ⅲ】黒鍵を使用するのが遅すぎる!!

黒鍵を使用するのは、下巻の70番からになります。

ト長調の曲は、それまでには登場しますが、
黒鍵を弾かない構成になっています。

【Ⅳ】フラット(♭)構成の曲が少ない

同じく、
ヘ長調の曲が誕生するのは85番になります。

北村

下巻の後半になります。
途中、臨時記号の練習で♭が付きますが…。

また、
♭を使用した調は、
ヘ長調と変ロ長調しか登場しません。

【Ⅴ】短調の曲が少なすぎる!!

バイエルでは、
短調の曲が「イ短調」しか登場しません。

上巻最後のユニゾンと、
下巻の60番と91番と93番のみです。

短調の練習には不向きです。

【Ⅵ】恐怖の和音構成

なぜ、恐怖かと言いますと…、
バイエル教則本の和音は、
【Ⅰ⇒Ⅳ⇒Ⅴ(Ⅴ₇)】で構成された決まった和音しか出てこないからです!!

北村

ちなみに、
小学校5年生の音楽の教科書では、
和音の度数について説明がされています。

なので、
響きが全て同じように聞こえてしまい、
つまらなく感じてしまうのです。

【Ⅶ】何故か100番辺りから難易度が高くなる

最後の辺りになると、
曲が長くなったり、難易度が急に高くなったりします。

最後の2曲は半音階の練習になります。

【Ⅷ】とにかく、つまらない!!

何度も申し上げていますが、
とにかくつまらないです!!

その為、
ピアノが嫌いになる人もいらっしゃるのではないのでしょうか…。

また、8分音符は登場するのは下巻からとなります。
すべてが遅すぎるますので、素晴らしい教則本とは言えません。

「バイエル教則本」が日本に伝わった経歴

バイエル崇拝国といわれている日本では、
どのような経緯で伝えられたのでしょうか…。

簡単にまとめてみました。

①当時、ドイツでは有名では無かった「バイエル教則本」は、アメリカに伝わりました。

②アメリカのニュー・イングランド音楽院のピアノ教材に編入されました。

③日本では1880年頃に日本最初の「音楽の外国人教師」として、
その学校のルーサー・ホワイティング・メーソン(1818-1896)が派遣されます。

④その時に「バイエル教則本」が日本に伝えられます。

⑤東京藝術大学の前進である、音楽取調掛の基礎教材として使用されます。

⑥その後、ピアノ初心者教材として使用されるようになります。

どうしてもバイエルで練習したい方へ

「バイエル教則本」について、
悪い印象を受けてしまったかもしれません。

でも中には、
「バイエルが好きで好きでたまらない!!」
「バイエルが楽しい!!」
と感じる方もいらっしゃいます。

実際に
小学校の教員採用試験や保育士採用試験の課題曲で使用されるケースもあります。

もし、「バイエル教則本」を導入教材として使用される場合は、
下記の方法で練習してみてはいかがでしょうか。
(ピアノを習われている人は、先生と相談した方がいいでしょう)

・「こどものバイエル」を使用する場合は、下巻から始める。
(下巻でもハ長調の優しい曲があります)
・順番通りに弾くよりも、技術取得に併せて曲を選ぶ。
(例えば、黒鍵の練習をする場合は、70番71番を勉強する等…)
・他の導入教材と併用をする。
・バロック音楽(2声)の導入として使用する。
e.t..c…

オススメできるピアノ導入教材の特徴

現在、
沢山のピアノ導入教材があります。

主に、
下記の3点を意識して選ぶといいかもしれません。

・右手と左手が均等に練習できるかどうか…。
・和音の響きが豊富。
・楽しさがあるかどうか。

ごめんなさい。
北村はピアノ導入教材については詳しくないです。

もし、
オススメ出来る教材がありましたら随時紹介したいと思います。

著:北村 智恵, 編集:北村 智恵
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